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キノコ量産革命の先端基地が仙台にあるのを発見!
タウン誌「仙台っこ」タイアップ”仙台再発見シリーズ”No.10 =市内書店で3月1日発売。
いつの間にか栽培食品になってしまったキノコ。その開発の先端基地がなんと、仙台市内にありました。
(MAK)
■秋のドイツの風物詩



レーゲンスブルクの町の広場で売っていた地採りのキノコ。
一昨年秋、ドイツを旅したときのことです。レーゲンスブルクの町の広場でキノコを売る露店を見かけました。
次々と人が立ち寄って品を選び、量り売りで買っていく姿がいかにもほほ笑ましく秋の風物詩を思わせました。今夜はどんなお料理になるのだろうと想像を膨らませたものです。
そういえば昔は蔵王高原で味の濃い地採りのムラサキシメジを買ったりしましたが、そうした光景を最近はあまり見かけなくなりましたね。
そのかわりいつの頃からか、栽培ものが四季を通じて販売されるようになっています。デパートやスーパーの野菜売り場を見るにつけ、いまやわが国ではキノコは日常食材になっているといつも思います。
■陸前落合駅の近くに
そのキノコ量産化の先端企業が地元仙台市にあると知ったのはまったくの偶然でした。
仙台商工会議所が毎年つくる会員企業の創立記念日リストに、㈱キノックスという聞き慣れない会社の名前を見つけ、ネットで調べてみるとこれがなんと昭和23年に設立されたわが国有数のキノコ育種開発会社だったのです。
本社・工場はJR仙山線陸前落合駅にほど近い青葉区落合一丁目にありました。
ここからいま全国の栽培工場や個別農家、ホームセンターなど一千余の取引先に向けて出荷されている栽培キノコの種菌は、お馴染みの「椎茸」「なめこ」「エリンギ」「舞茸」から「ぶなシメジ」「はたけシメジ」「やまぶしたけ」「やなぎまつたけ」などすでに20種近くにも及んでいるといいます。
■出発は椎茸生産から
この会社の歴史は創業者の郡山褜夫氏(現会長)が戦後の復興のために農家に椎茸栽培を普及させようと、昭和23年県の協力を得て宮城県椎茸生産者連合会を設立したことから始まっています。
その10年後東北椎茸株式会社として本格的な種菌生産に乗り出し、平成10年 から“キノコと技術 ”を結び付けた現社名「株式会社キノックス」に変えてさらに開発規模を拡げてきています。
もともとキノコ栽培に手をつけたのは17世紀フランスでのマッシュルームが始まりといわれており、わが国でも江戸中期にはすでに豊後(大分)岡藩で椎茸栽培が行われたというのですが、そうした積年の努力が一気に開花したのは昭和40年代後半からのようです。
「エノキダケ」や「なめこ」の種菌量産法が次々と確立され、その応用技術が他の品種に及んで現在の多彩な品揃えにつながってきました。

「全国食用きのこ種菌協会」の会長を務める郡山賢一社長。
■生産額がついに木材を越えた
農水省発表の2008年度林業統計によると、国内の栽培キノコ生産額は2,240億円に達し、同年の木材生産額をついに超えたというのですから驚きます。
こうした時代背景もあってキノックス社の研究所はまるで製薬会社と見まがうばかりです。
密閉された無菌室での作業、幾つにも区切って作られた定温庫、液体による培養試験やDNA検査の施設、フラスコに入れて保存されている標本の数々・・。
これまでにも日本きのこ学会技術賞や農林大臣賞、さらに製法特許などを取得してきた同社の品種開発の将来は「まだまだ無限です」と、全国食用きのこ種菌協会の会長を務める山形大学農学部卒業の現社長郡山賢一氏は胸を張っています。

無菌作業室で行われる培養基への種菌植え付け。

液体培養基を使っての生育試験。

種菌のDNAを特定する検査も。
■難しいのは「松茸」だけ?

天然ものに少しも劣らない味、香りの栽培「はたけじめじ」。
いまや希少品となってしまったムラサキシメジも間もなく商品化できると聞いて、それならいずれはあの松茸もですかと勢こんでお尋ねすると、「それをやったらうちの会社は潰れてしまいますよ」と、こればかりは笑ってかわされてしまいました。
培養基で育てられる「腐生性キノコ」と違って、松茸のように樹木の根に生育する「菌根性キノコ」だけはまだ技術のカベが厚いのだそうです。
遺伝子組み換えや養殖事業などにくらべると、同じ食品分野でもキノコの量産化研究などは本当に目立たない存在ですが、いつの間にかわが国最大の林業生産品を育てあげたその実績は高く評価されていいのではないでしょうか。
“灯台下暗し ”とはいえ、思いも寄らぬキノコ革命の基地が仙台市にあることを嬉しく思いながら、同社を辞してきました。
㈱キノックス 代表取締役社長 郡山賢一氏
本社・工場 仙台市青葉区落合1-13-33
TEL022-392―2551 FAX022-392-2556
研 究 所 仙台市青葉区下愛子西風蕃山7
TEL022-392-3849 FAX022-392-3850
「㈱キノックス」ホームページ
2010年03月29日 12:03 | パーマリンク |TOPページへ ▲上へ
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コメント (13)
こんばんは~♪
あの美味しいキノコ類の先端基地が仙台だったとは驚きです(@_@;)
ムラサキシメジ聞いただけでも食べてみたいです・・・とても興味はあります。
キノコが大好きなので、この記事を楽しく
拝読できました(^_-)-☆
Posted by: ミモザ | 2010年05月04日 21:49
日時: : 2010年05月04日 21:49
久し振りに拝見。
相変らず好奇心旺盛のご様子、なによりです。
山のように売られているキノコ類は一体どこで生産されているのだろうとは思っていましたが、仙台に栽培普及の基地あったとは意外でした。
東北大学農学部の力も借りず独自の研究で成果を挙げているのは立派ですね。
Posted by: U.S | 2010年04月09日 15:09
日時: : 2010年04月09日 15:09
野菜売り場にキノコが山のようにあるといっても、その栽培技術が人類が4世紀もかけて開発してきたものだと思うと、改めてありがたみを感じますね。
Posted by: 秋人 | 2010年04月07日 15:43
日時: : 2010年04月07日 15:43
いつでもあるのが当たり前のような気持ちでキノコを買っていました。考えてみれば秋のものですよね。
なにもかもどんどん便利になっていきますが、これでいいのかなっていう気もします。
いま大騒ぎのクロマグロだって、そのうち卵から大量に養殖するようになるのじゃないでしょうか。
Posted by: 淑 | 2010年04月03日 13:00
日時: : 2010年04月03日 13:00
ほとんどのキノコがいつでも食べれれるようになるなんて、時代とはいえ楽しいですね。
でも、本命の「松茸」がダメなのはなんとしても残念です。
ぜひ頑張って不可能を可能にしてください。
Posted by: nana | 2010年04月02日 18:56
日時: : 2010年04月02日 18:56
なんでもかんでも養殖、人工栽培の時代になってしまった。
「キノコ、お前もか!」という気もするけど、地元の会社が苦心して開発してきた技術と聞けば、嬉しくもある。
魚の養殖と違って抗生物質を投与する必要もなさそうだから、安全性は問題がないといっていいのだろう。
食料自給率を高める意味でも、頑張ってほしい。
Posted by: DON | 2010年04月02日 10:17
日時: : 2010年04月02日 10:17
日本のキノコ栽培のリーダーがわが仙台市に育っていたとは意外でした。
トヨタ系自動車産業の誘致でも嬉しいことですが、こうした地場の独創的成長企業も手厚く支援して、地元経済の活性化につなげてほしいものです。
Posted by: 栄治 | 2010年04月01日 13:53
日時: : 2010年04月01日 13:53
そういえばキノコはいつでも沢山売り場に並んでおりますね。
種類もどんどん増えてきているように思います。
温室栽培の野菜や果物のように、人工栽培食品になったということでしょうか。
ドイツのお話のような季節感がすっかりなくなってしまうのは寂しい気もしますが、これも時代の流れなのでしょう。
Posted by: 巴流 | 2010年03月31日 19:38
日時: : 2010年03月31日 19:38
お吸い物にこのうえないあの”むらさきしめじ”が、いつでも買えるようになるなんて夢のようです。
キノコ栽培の技術はそこまで進んでいるのでしょうか。
あんまり何でも手軽に手に入るのは、嬉しい反面恐ろしいような気もいたします。
Posted by: 碧 | 2010年03月31日 19:04
日時: : 2010年03月31日 19:04
キノックスという会社はキノコを野菜に変えてしまった元凶のようだが、なまじ東北大学などのお世話にもならずに自前で研究を積み重ねてきたところがいいね。
キノコは大半が腐食植物で育つのだから菌種の培養にさえ成功すれば、量産化は可能になるわけだ。
稚魚を集めるマグロの養殖などにくらべれば遥かに効率もよく、資源枯渇の害もなさそうだからキノコ産業はこれからますます大きくなっていくのだろう。
最高級品の「松茸」に手が届かないのは些か残念が・・・。
Posted by: A.A | 2010年03月30日 18:21
日時: : 2010年03月30日 18:21
最近、「ナメコ」の種類が多くなって大粒のものや香りの良い上質のものがあるのに気付いていました。
たしかに売り場に並ぶキノコの種類が年々増えています。
お陰で「舞茸」もずいぶん安く手に入るようになりましたが、天然ものにくらべると水分が多くて歯ごたえがないように思います。
「しめじ」は味と香りが命なのですが、天然ものに劣らない新商品が開発されたのは嬉しいですね。
キノコ料理のレパートリーが広がって楽しいです。
Posted by: AN | 2010年03月30日 13:47
日時: : 2010年03月30日 13:47
キノコまで栽培されるようになったかと思うと情けない。
ドイツのように地採りが一番丁で売られる方がいいが、最近の日本の消費性向にはついていけないのだろう。
マグロもフグも養殖で「キノコお前もか!」。
松茸は難しいと聞いて、むしろホッとした。
Posted by: 呉山人 | 2010年03月29日 21:55
日時: : 2010年03月29日 21:55
仙台が栽培キノコのメッカとは思いも寄りませんでした。
そういえば、最近はデパート、スーパーの野菜売り場にキノコはいつも沢山並んでいます。
もう「秋の味覚」とは誰も思っていないでしょうね。
これも日本の技術開発のお陰ということになりますが、どの
食品にも季節がなくなってしまうのは少し淋しくもあります。
Posted by: 緑子 | 2010年03月29日 16:39
日時: : 2010年03月29日 16:39